(満腹法人)芸術栄養学

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沖縄見聞録 その1

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“ひんぷん”にみられる緩やかな繋がり と あの食堂


先月の沖縄旅行中、私は古民家を改築した食堂に行った。
モズクが交ざったそうめんをすすりながら、沖縄的繋がりについてぼんやりと考えた。

昔ながら沖縄住居の周りには
石灰やサンゴなどを積み重ねた2m弱の塀が張り巡らされていて、正面に切れ間がある。
そこの門を入って数歩のところに門よりも少し低い屏風のような塀がある。
これが“ひんぷん”である。

ひんぷんには目隠しや魔よけの意味があるらしく、
だいたいどの家にもこれがあり、その奥にブーゲンビリアなんかが植えてある。
高さは家々によって違うのだがおおよそ高さ160cm、横200cmほどである。

外からは家の中で人が動いているのがなんとなく分かり、
中からは通行人の頭が見える。しかし目線はあわない。

  この「少し見える」感覚が実に心地がいい。

ひんぷんの高さがもう少し高いと集落と家は閉ざされてしまい、
もう少し低いと人の目が気になる。
このちょうどいい高さ。ちょうどいい繋がりが沖縄が培ってきた文化なのではないかと感じた。

島国だからこそ人々は助け合うが、必要以上には踏み込まない。
存在を認識し合える、集落と家の緩やかな繋がり。
完全には閉ざされていない、風通りのいいプライベート。

この緩やかな繋がりの感覚は今の東京にはない心地よさであった。
きっと東京は少しだけ“ひんぷん”が高いのだろう。


そんなことを考えていたら東京のとある食堂を思い出した。
それは“社員食堂ラボラトリー”という
私が休日の栄養士活動の拠点にさせてもらっている公共のキッチンスペース。

作る・食べる・片付けるという食に付随したあらゆる行為でコミュニケーションを広げる実験空間。
「プライベートから始まるパブリックの場所をつくる」という試みを体現化しているところだ。

“個”が加速する東京で、
パブリックから塀を立ててプライベートを作るのではなく、
プライベートを持ち寄ってパブリックを作ることに挑戦している。
まさにこの試みは東京で沖縄家屋のような空間を作るようだと感じた。

  絶妙な高さのひんぷん。
  閉ざされない壁。
  声も匂いも共有する階段。
  公と個の緩やかな繋がり。
  交換可能なコミュニティー。
  贈与しあうこと。

そんなことをひとりぐるぐる考えた。

日本の端っこまで行って感じたことは、
東京の、いつもの、あの食堂がやっぱり愛おしいなってことだった。

まだお越しになっていない方は是非一度足を運んでみて下さいね。
http://miraitv.com/fc_lab/
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by geijutsu_eiyo | 2012-08-20 00:23 | 【ブログ_思考の整理】

「食」で人はもっと幸せになれる。作って・食べて・伝える活動をする3人の活動記録。
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